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【小暑】扇子の意外な使い方って?

一年を24に分けたものを二十四節気と呼び、

それをさらに3等分ずつにしたものを七十二候と呼びます。

 

ひとつの節気で大体15日間、ひとつの候で約5日間です。

 

7月7日~7月11日頃は、二十四節気で言うと「小暑」、

七十二候は「温風至」と名付けられています。

 

* * *

 

二十四節気が小暑になりました。

暑中見舞いを出すのは、小暑の時期からです。

 

今回の七十二候の「温風至」は、

「あつかぜいたる」と読みます。

 

梅雨明けを前に日差しも強くなり、

気温の上昇とともに暖かい風が吹く頃という意味です。

 

暑くなってくると、なんとかして涼みたいと思いますね。

 

昔、涼をとるために使われた小物の一つが扇子です。

でも、扇子は風を送る以外の使われ方もしました。

 

例えば、扇子に和歌を書き付けて、贈ったりしたのです。

 

 

その様子は『源氏物語』にも描かれています。

 

ある日、病気の乳母を見舞った際、

隣家の夕顔の花が気になった光源氏。

 

光源氏が夕顔を一枝折ってくるよう命じると、

 

その家の女主人は、

香をたきしめた白い扇子の上に夕顔の花を載せ、

光源氏に届けさせます。

 

その扇子に、女主人の詠んだ和歌が書かれていたのです。

 

 

なんて風流なやりとりでしょうか。

 

実際、光源氏は、この女(夕顔)に惹かれていくのです。

 

 

ちなみに、

扇子にたきしめてあった香は、

薫物(たきもの)と呼ばれる種類のお香です(練香とも言います) 

 

線香のように燃やして使うのではなく、

温めて使うお香で、貴族が好んで用いました。

 

薫物の香りが染み込んだ扇子であおいだら、

さぞ良い香りがすることでしょう。

 

 

光源氏が夕顔と呼んだ女性の焚いていた薫物は、

一体どんな香りだったのか?

 

皆さんもぜひ想像してみてください。