一年を24に分けたものを二十四節気と呼び、
それをさらに3等分ずつにしたものを七十二候と呼びます。
ひとつの節気で大体15日間、ひとつの候で約5日間です。
7月1日~7月6日頃は、二十四節気で言うと「夏至」、
七十二候は「半夏生」と名付けられています。
* * *
さて、今回の七十二候「半夏生」は、
「はんげしょうず」と読みます。
半夏とはカラスビシャクのことなので、
カラスビシャクが生じる時期という意味になりますが、
別の見方をすると、
半夏生(はんげしょう)とは、
昼が最も長い夏至と一年で最も暑い大暑の間の時期を指します。
夏至から数えて11日目が半夏生なのだそう。
「半夏生過ぎたら半作」
という言い方があります。
これは、
半夏生過ぎてからの田植えでは遅すぎて、
収穫は半分になってしまうという意味。
ですので、半夏生までに田植えを終える習慣があったのです。
他にも、半夏生には様々な習わしがあります。
半夏生は天から毒気が降る日と考えられており、
井戸に蓋をしたり、
この日に採った野菜は食べてはいけない等の
俗習がありました。
また、不浄を避け、酒や肉を控えて精進する日にもなっていました。
しかし、このような禁止の習慣がある一方、
小麦団子を供えたり、食べたりして、
田の神をまつる日にもなっていたようです。
田植えを終えた農民への慰労という意味合いもあったでしょうし、
田の神に稲の豊作を願う思いも込められていたことでしょう。
なぜ小麦の団子なのかと考えてみましたが、
麦の収穫シーズンが5月下旬~梅雨入り前なので、
恐らく、その年とれたばかりの小麦を神様にお供えして、
感謝するという意味があったのかなと思います。
小麦団子はあんや甘いタレにつけていただくようですが、
汁物にすると、すいとんになりますね。
皆さんも、今年の半夏生に小麦団子を作ってみてはいかがですか?