一年を24に分けたものを二十四節気と呼び、
それをさらに3等分ずつにしたものを七十二候と呼びます。
ひとつの節気で大体15日間、ひとつの候で約5日間です。
5月15日~5月20日頃は、二十四節気で言うと「立夏」、
七十二候は「竹笋生」と名付けられています。
* * *
さて、七十二候の「竹笋生(たけのこしょうず)」にちなみ、
本日はタケノコのお話です。
タケノコと言うと、「筍」という漢字が思い浮かびますが、
「笋」もタケノコと読みます。
でも、5月半ばなのに、なぜ今が「竹笋生」なんでしょう。
タケノコは春の食材じゃないの? と思いますよね。
実は、タケノコには種類があり、
私たちに最も馴染みのある孟宗竹は3,4月がシーズンですが、
種類によっては5月が収穫シーズンで、
真竹などは6月頃まで収穫できます。
つまり、七十二候の「竹笋生」は、
今の時期がシーズンのタケノコのことを
言っているのでしょうね。
タケノコが夏の季語だというのも同じ理由ですね。
ちなみに、
私たちは、竹林に生えているタケノコも、食卓のタケノコも、
どちらもタケノコと呼びますが、
本居宣長の著書『古事記伝』によると、
昔は、
竹林に生えているタケノコ → タケノコ
食材としてのタケノコ → タカムナ(タカンナ)
と呼び方を区別していたそうですよ。