一年を24に分けたものを二十四節気と呼び、
それをさらに3等分ずつにしたものを七十二候と呼びます。
ひとつの節気で大体15日間、ひとつの候で約5日間です。
5月10日~5月14日頃は、二十四節気で言うと「立夏」、
七十二候は「蚯蚓出」と名付けられています。
* * *
本日から5日間は、蚯蚓出(みみずいづる)の時期です。
冬眠していたミミズが地上に出てくる頃ということですね。
ミミズという名前の由来にはいくつか説があり、
◆目が見えないという意味の「目見ず(メミズ)」から
ミミズになったという説。
◆地中にいて日を見ないという意味の「日見ず(ヒミズ)」から
ミミズになったという説。
そして意外なのが、
◆鳴き声からミミズになったという説。
ミミが鳴き声で、
ズはキリギリスのスと同じで、動物の名の下につくスが濁音になったもの
なのだそう。
えっ!? ミミズって鳴くの?
みなさん、ミミズの鳴き声なんて聞いたことないですよね?
そうです、ミミズには発声器官はないので、鳴きません。
実際は、地中のオケラの声をミミズの声だと勘違いしたらしいのですが、
昔の人は、ミミズは鳴くと信じていて、
天気予報にも使われたみたいです。
ですので、
「ミミズが鳴くと寒くなる」
ということわざが残っていたり、
「雨ならんと欲するときは先づ出づ、晴れんと欲するときは夜鳴く」
(ミミズは、雨を願う時は出てくるし、晴れを願う時は夜鳴く )
なんていう言い方も残っています。
面白いですね。
【参考文献】
『日本国語大辞典』
『角川古語大辞典』