一年を24に分けたものを二十四節気と呼び、
それをさらに3等分ずつにしたものを七十二候と呼びます。
ひとつの節気で大体15日間、ひとつの候で約5日間です。
4月20日~24日頃は、二十四節気で言うと「穀雨」、
七十二候は「葭始生」と名付けられています。
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穀雨は、穀物を潤す春の雨のこと。
確かに近頃は雨の日が多いですね。
穀雨という名前通りです。
雨の日の外出はあまり好きではないのですが、
穀物を潤す大切な雨なのだなぁと思うと、雨への見方が変わってきます。
そして、今日から5日間は「葭始生(あしはじめてしょうず)」と呼ばれる時期。
これは葦(あし)が芽吹き始める季節ということです。
葦はイネ科の植物で、水辺に群生します。
茎は紙の原料に、根は漢方の薬として止血や解毒に使われるそうです。
さて、クイズです。
「葦原の中つ国」
これはとある国の名前ですが、一体どこだと思いますか?
・・・実は日本の別名なんです。
『古事記』や『日本書紀』に出てくる古い言い方です。
ちなみに「中つ国」は、天上と黄泉(よみ)の国の中間にあるという意味で、
この地上を指します。
葦は我々日本人にとって、とてもご縁のある植物なのです。
ちなみに平安時代には、
「葦の根」が忍ぶ恋の比喩として和歌に詠まれたそうですよ。